徳島旅行、2日目は大塚国際美術館へ行きました。
大塚国際美術館は、陶板名画の美術館です。
古代壁画から近代絵画までの西洋名画約1,000が原寸大に再現されて展示されています。
今回初めて訪れてみて、陶板技術の素晴らしさとスケールの大きさに圧倒されました。
この記事では美術館内の様子と、見学してみた感想、カフェのメニューなどをご紹介します。
大塚美術館 エントランスの様子
■大塚国際美術館
〒772-0053
徳島県鳴門市鳴門町 鳴門公園内
大塚国際美術館は、大塚グループ(大塚食品や大塚製薬などで有名な)が創立75周年記念事業として徳島県鳴門市に設立した「陶板名画美術館」です。
建築用のタイル製造の技術を生かして、世界の名画を陶板で原寸大に再現している珍しい美術館。
絵画だけでなく、古代遺跡や教会などの壁画もその環境空間も再現してあり、館内も広くてスケールが大きいことでも有名です。
館内にオリジナル作品は1個も展示されていないのに、名画めぐりができてしまいます。
鳴門の観光名所ですが、美術館は海を望む山の中に作られているため入り口付近に駐車場はなく、少し離れた場所に専用駐車場があり、専用送迎バスで移動。
チケット売り場も正面口にあります。
券売機は現金支払い専用です。
クレジットカードやGoToトラベルのクーポンを利用する場合は人がいる「精算所 窓口」でチケットを購入します。電子クーポン・紙クーポンどちらでも使用できました。
チケット売り場に沿って、コインロッカーがあります。
大きめのキャリーバッグやスーツケースがある場合にはこちらが利用できます。
コインロッカーは入館後(地下3階入り口)左手にもありました。
チケットを購入して、専用エスカレーターを上ります。
当日券は大人3,300円でした。
長くて広いエスカレーター。
美術館の本当の入り口は、地下3階になります。
つまり、チケット売り場は地下4階ということになるようです(不思議)
入り口でマップ&ガイドももらえます。
この冊子に目を通してから館内を巡るのをおすすめします。
特に「なぜ大塚グループが陶板名画を手掛けるようになったのか?」を知っているか知らないかでこの美術館の意味が変わるからです。
陶板名画は建築用タイル製造技術から生まれた技術だそうです。
大塚グループとタイルの関係もパンフレットに書かれてあるのでぜひ読んでから(読みながら)名画を見ると見方がガラリと変わると思います。
美術館の入り口の様子(B3)
美術館の入り口はエスカレーターを上った地下3階(B3)
右手にニュージアムショップや音声ガイド貸出コーナーがあります。
左側にはATMやロッカーもありました。
ヒマワリが見える所が、カフェヴィンセント。
そして正面にすぐ、あの有名なシスティーナホール。
ここからは、館内の展示作品の一部をご紹介します。
館内の作品は商用目的でなければ撮影OKです。
システィーナホール(B2)
システィーナホールは2018年紅白歌合戦で米津玄師さんが「Lemon」を歌った場所として有名ですよね。
ホール脇にもパネルが展示してありました。
システィーナホールはバチカン宮殿にある「システィーナ礼拝堂」の原寸大の空間展示。
ミケランジェロのフレスコ画を陶板画として見ることができます。
とても広くて、天井が高くて、天井画を見上げると首が痛くなるくらい。
12月だったので巨大なクリスマスツリーも綺麗でした。
こんな高さの場所で、ミケランジェロはフレスコ画を描いていたんですね。
陶板画としてこの規模の空間を作るのも大変な作業だったと思われました。
上の階のB2からも眺められます↓これはB2から見た時の様子。
ここから見たほうが首は痛くならないけれど、圧倒されるあの雰囲気はB3から見上げた時の方がすごかったかも。
館内は、古代から現代まで系統で展示されています。
フロアを上がるごとに現代に近づいていきます。
B3は中世と古代。
このフロアは空間展示が多かったです。
その中でも私が1番素敵だなと思ったのが、スクロヴェーニ礼拝堂のフレスコ画の空間展示。
この礼拝堂はイタリアのパドヴァにあるそうです。
青いフレスコ画の深い色合いが素敵でした。
イタリアには行ったことがないけれど、このフレスコ画の実物を一度見てみたいなと思いました。
本物ではないけれど、これを再現するのは多くの時間が必要だったと思える作品でした。
最後の晩餐 修繕前と修繕後 (B2)
地下2階は、バロックとルネッサンスの作品が展示されています。
有名な最後の晩餐「修繕前」と「修繕後」が見比べられる空間もありました。
これは「修繕前」↑
そして、この正面に「修繕後」↓
修繕でこんなに変わってしまうのですね。
陶板名画は修繕前の作品をリアルに後世に残せるという点からも高い評価を得ているそうです。
たしかに、オリジナル作品は年月の経過で風化(劣化)します。
修繕後には画像として残せても、絵画の細かいタッチや技法をリアルに残すことはできないと知って、陶板画ってすごいなと感じました。
修繕前の最後の晩餐の方が繊細で絵画としてのレベルも高い気がします(←素人目にも分かる違い)
バベルの塔は、展示されている絵画の中でも小さい方ですが、近くに寄って見た時の絵の細かさに驚かされました。
陶板画と一言に言っても、こんな細かい所まで再現できるのですね。
レオナルド・ダ・ヴィンチの「モナ・リザ」
本物はパリのルーブル美術館。
私は実物を見たことがないけれど、モナ・リザはどこから見ても視線が合うという特徴も陶板画で再現されていました。モナ・リザも一度はオリジナルを見てみたい作品です。
■フェルメール「真珠の首飾りの少女」
この作品のオリジナルは東京の美術展で見たことがあります。
本物はもっと暗い色でした。
館内はコロナの影響と平日だったこともあり、とても空いていました。
とても広い美術館で、展示も多いため、巡っているだけでもかなり疲れます。
ソファーや椅子なども各所に置かれているので、休みながら回れます。
また椅子やテーブルは、美術館スタッフの方々が定期的に消毒作業をしていました。
感染対策もしっかりされていて安心感あり。
モネの「大睡蓮」(B2屋外)
地下二階には、カフェと人工の池があり、モネの「大睡蓮」を空間展示として体験することができます。
屋内にもモネの有名な作品が沢山展示されていましたが、屋外の睡蓮が素敵だったのでこちらの写真だけを載せておきます。
モネは生前、「大睡蓮を屋外に置いてほしい」と言っていたそうです。
陶板画は色あせたり風化しないので、その願いがここで叶っていました。
コロナがなければもっと多くの人が見ていたと思いますが、だれもいないけれど大睡蓮は迫力がありました。
ゴッホ「7つのヒマワリ」とムンク「叫び」(B1)
地下1階はバロックと近代の作品が展示されています。
ミレー・ルノワール・クリムトなど多くの方が知っている作品が1番多いフロア。
とくにゴッホの展示スペースが広めに取られていました。
ゴッホの7つのヒマワリがとても印象に残りました。
7つのヒマワリは、焼失してしまった作品もあり、現在7つを同時に見ることは不可能。
陶板画だからできるこの「7つのヒマワリ」です。
この中の1つ、ロンドンナショナルギャラリー所蔵のヒマワリは実物をロンドンで見たことがあります。
陶板画と分かっていても、ゴッホのタッチが細かく再現されていて、7つのヒマワリは見ごたえありました。
同じフロアに、ムンクの「叫び」もあります。
もっと大きな作品だと想像していたので意外と小さめだと分かりました。
原寸大で見ることができるのも陶板画の良さですね。
1階と2階は現代美術とテーマ展示がありました。
ピカソの作品もたくさん並んでいます。
約2時間かけてゆっくり館内を回りましたが、それでも全ては見切れないほどの展示量。
私はピカソの作品あたりで疲れてギブアップ。ソファーでしばし休憩。
後は夫が一人で現代美術を周り、脚も使えてカフェでゆっくり休むことにしました。
館内のカフェ・レストラン
大塚国際美術館には、3つ飲食ができるカフェやレストランがあります。
パンフレットの裏面にも館内カフェ・レストランの名称と場所・営業時間が書かれてあります。
- 地下3階 カフェ フィンセント
- 地下2階 カフェ・ド・ジヴェルニー
- 別館1階 レストラン・ガーデン
コロナ禍なので営業時間等はパンフレットとは違うかもしれません。
ご利用する予定がある場合は事前に公式HPでご確認ください。
館内のカフェ・レストランの支払いにもGoToトラベルのクーポン利用できます(紙・電子の両方OK)
地下3階 カフェ フィンセント
地下3階の入り口付近にある「カフェ フィンセント」
ゴッホの名前がついているカフェ。
午前中の入館の時に撮影したので、利用している人は1人だけでした。
入り口のすぐ左手にあります。待ち合わせにも丁度いい場所。
地下2階 カフェ・ド・ジヴェルニー
今回はB2にある「カフェ・ド・ジヴェルニー」を利用しました。
ジヴェルニー(Giverny)はフランス・ノルマンディー地方にあるモネの庭がある場所の名前。
このカフェはモネの大睡蓮の池を眺めながら休憩できる広いカフェ・レストラン
徳島旅行へ行く前にSNSで見かけて知った「ムンクのどら焼き」が食べられるカフェです。
ムンクのどら焼きは季節限定。
モナ・リザのパンケーキも美味しそう。
ということで、
ムンクのどら焼きセットと、モナ・リザのパンケーキを注文しました。
青いクリスマスツリーが綺麗に飾られていました。
■ムンクの叫びどら焼きセット 600円税込み
ムンクの叫びどら焼きセットは、どら焼きの他にイチゴとおかき、そしてポット入りの阿波晩茶がポットで付いてきす。
ムンクの叫びの焼印がついている大きなどら焼き。
どら焼きとムンクは特に関係ないけれど、コンセプトが面白いです。
このどら焼き、普通のどら焼きの2倍ぐらいボリュームがあります。
皮は少し甘めでもっちり。
中に白あんと小豆餡がたっぷり。
おかきやイチゴでお口直しもできるお得なセットでした。
ポットで提供される阿波晩茶、初めて。
緑茶とは全然違う味。
スッキリしていて少し酸味もあり、甘いどら焼きとの相性もぴったり。
美味しかったのでこのお茶を買って帰ろうと思ったら、ニュージアムショップにはティーバッグタイプしか販売されていません。
結局、空港の売店で茶葉タイプを見つけて買いました。
■モナ・リザのパンケーキ 800円税込み
モナ・リザのパンケーキは、マロンクリームとスイートポテトクリームが層になっている3段のパンケーキ。
トッピングはイチゴ・アイスクリーム・ホイップクリーム。
そしてモザリザのホワイトチョコプレートが付いています。
かなりずっしり食べごたえのある大きめのパンケーキです。
お茶休憩してからランチを食べようと思っていたけれど、ホテルの美味しい朝食もしっかり食べていたため、結局お腹が空かなくて、このスイーツが昼食となりました。
大塚国際美術館限定のお土産
B3の入口付近にミュージアムショップには大塚国際美術館でしか買えない限定のお土産がいろいろ売っています。
お菓子は美術館の展示にちなんだ商品が人気でした。
このショップでもGoToトラベルのクーポン利用できました(紙・電子の両方OK)
今回は自宅用にお菓子を2種類買いました。
ゴッホのヒマワリが描かれたクッキーと、最後の晩餐のゴーフル。
最後の晩餐ゴーフルは、神戸風月堂。
中身は普通のゴーフルですが、この箱が珍しいので買ってみました。
最後の晩餐は「修繕前」です。
登場人物の名前と位置も描いてありました。
箱はとっても軽いので、お土産に数個買っても持ち運びは楽だと思います。
ゴッホのヒマワリのクリームサンドクッキー。
このクッキーはモロゾフ。
中身は2種類のクッキー。
黄色はチョコレート、緑はバニラ。
少し厚みがあるクッキー。
バニラはヘーゼルナッツなどが入っていて食感も良かったです。
モロゾフのクッキーだから味はとても美味しかったです。
お菓子はこの他にも、ムンクの叫び型の落雁も売っていました。
大塚国際美術館へ行ってみた感想
館内にはこんなおしゃれなインスタ映えするスポットも作ってあります。
大塚国際美術館は初めての利用でした。
最初に想像していたより、規模が大きくて展示量も膨大で驚きました。
たぶん1日では見切れないような広さと展示数。
展示されているスペースも広く設計されていて、飛ばしながら見学しても半日かかりました。
作品はオリジナルの本物とは違うけれど、全てが原寸大であることもポイントです。
ここに展示されている陶板画は、
「原画の著作権者・所有者への許諾取得」から始まり「完成」するまでに10個の過程を経ているそうです。
コピーを作って並べているわけではありません。
大塚グループのこだわりと徳島への愛のすごさを体感できる場所です。
初めてでしたが、訪れて良かった美術館でした。
美術館のあとは、徳島阿波おどり空港へ向かいました。
空港の様子やエアポートラウンジの様子は、次の記事へ>>
YouTubeの動画
この旅の様子はYouTubeにも動画をUPしてあります。
動画の方が旅の雰囲気が伝わると思いますので、ご興味あったらご覧ください。